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2004年 12月 31日
秋になると全国一斉に高校生の就職試験が始まるが、最近の高卒就職の実態をご存知だろうか。私は、先日、高校生の進路指導を担当している先生たちの研究会に参加して、その深刻な実態を知り、あらためて勉強させてもらった。
そのとき知った数字は、この10年間の不況ぶりをまざまざと見せつけるものであったが、同時にわが国の労働市場の深刻さを示すものとして考えさせるものであった。 まず、研究会で出された数字とキーワードをいくつか、紹介しよう。 ●22万人:高卒者は、平成4年(1992年)の180万人をピークとして平成14年(2002年)に130万人に減少。この人数の変化からも、わが国における若年人口が急減しているのが分かる。そのうち就職者は58万人から22万人へと激減してしまった。 ●0.5倍:就職者数が減っているから求人倍率はよくなったかといえば、逆で、求人数も減少の一途で、昨年は11万5千人しか求人がなく、求人倍率はとうとう0.5倍に落ち込んだ。 ●46.8%:ようやく就職したものの高卒者の3年後の離職率は、46.8%という状況だ(いわゆる7.5.3)。しかも正社員として就職できる入職率をみると男性で35%、女性で47%という。アルバイト、請負、契約という不安定な雇用形態が増加している。特に女性が厳しく、銀行、保険、公務が採用抑制した影響は大きく、女性の就職先として「水、髪、油」(水商売、美理容業、石油スタンド)が有力な働き口にならざるをえないという指摘さえある(朝日新聞「論座」2002年10月号)。 ●10%:また、高卒者のうち就職者の比率は17%だが、無業者が約13万人(10%)いることに注目したい。しかもこの無業者が、この10年間で倍増している。 ●普通高校卒がフリーターの源:研究会で議論になったのが、フリーターの原因。実業系高校の先生たちは、自分たちの卒業生は、ほとんどフリーターになっていない。やりたいことや努力するべき目標が見えているからだと主張。フリーターの多くは、普通制高校で、成績が悪くて就職した者、なんとなく大学に進学した者であるという分析だ。彼らがフリーターやニートになっているというのである。 ●就職できないから進学する:さらに注目された発言は、実業系高校の進学と成績の関係。成績優秀者が進学をするわけではない、家庭の経済力と家族構成の事情が主だという。そして就職が厳しいから、やむえず進学する学生も少なくないという。このことは、就職環境が好転すれば、大学に進学する高校生が減るということだ。だから、現状は、就職できないから進学する学生が増えるばかり。大学も無試験入学歓迎のFクラス大学が増加中だ。このように目的もなく大学に進学、4年後に、やはり目標を見つけられないで卒業となると必然的にフリーターか無業者となる。こうした大学こそ、ますますフリーターを増産することになる。 ●人材でなく人手:高校の先生たちは「高卒の賃金は、平均で15万2900円です。これでは、親元からでないと生活できません。自立なんてできません。それに企業は、高校卒を人材でなく人手としてしか見ていない。育てようという気持ちもなければ、期待もしていない。職種も現場がほとんどで、高校生がわくわくするような求人は皆無です。それでも就職をしろと指導するのには、矛盾を感じます」。 どうしたらよいのだろうか、キャリア教育導入といったことより、仕事そのものがないこととその質が大きく劣化しているところに問題があるように思える。だから、高卒の就職問題の解決策は、すぐに見つからない。この高卒の就職問題は、人事担当者、就職担当者であるなら、いささかでも考えておかなくてはならない問題といえよう。それからすれば、「大卒の就職難って何よ」という気持ちになってしまうのも仕方ない。 [04.07.20]
by bcp_sjk
| 2004-12-31 14:00
| [メルマガ]採用戦略研究2004
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